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光る君へ14話「星落ちてなお」の感想と考察メモ 目的まで困難多い まひろと道長

毎週、日曜日の夜は20時からNHK大河ドラマ「光る君へ」を見るのが楽しみです。

3月24日放送の「光る君へ」第12話「思いの果て」では、またまた まひろと道長がすれ違います。

 

好きなドラマがあると楽しいですね

 

兼家の死への為時の涙への共感

すぐれた政治手腕によって権力の頂点にたった藤原兼家(段田安則さん)がついに老いによって亡くなりました。どんな権力者でも楽しかった思い出は若い頃に妾の藤原寧子(財前直見さん)と歌をよみあったことだと語られ、人間の幸せとはなんなのかを考えさせられました。

兼家の死の報を受けた為時(岸谷五朗さん)は、官職を得られる可能性が生まれたことから合理的に考えればうれしい感情もわくでしょう。しかし、為時は兼家の人生を振り返り敬意の思いも口にします。そして泣く。使用人の女性がまひろ(吉高由里子さん)にうれし泣きでしょうねと聞くとまひろは、「うれしいか悲しいかわからないときでも涙は出るのよ」と答えます。まひろも道長との関係でそういう涙を流しているからでしょうね。こうしていずれ物語を執筆していく感性が豊かになっていくことが描かれたのだと思いました。

 

道兼の弱さが鮮明に

兼家は死ぬ間際に息子3人を前に後継を指名します。道兼(玉置玲央さん)は自分だと思い込んでいたのが、兄の道隆(井浦新さん)に。その場で怒りだし、兼家から「お前は汚れ役を」と言われて逆上し、父の罪まで大声でばらし、早く死ね!と怒りをぶつけのですから、人間が小ささに驚きました。

そこから父の喪中にも酒に溺れ遊び、妻と子にも離れられ一人になります。心小さく悪どい姿を何度も見せましたが、因果応報ともいう流れとなりました。

道兼は父から「汚れ役が嫌なら出ていけ」と言われても出ていかず遊び暮らしを続けるのに、まひろの家の使用人の女性は経済的に苦しいことを察知して自ら「出ていく」というが為時に止められる。道兼は普通の人の感覚から大きくずれていることが描かれていたように思います。

まひろと道長の初心は大きけれど前途多難

中盤で後の清少納言であるききょう(ファーストサマーウイカさん)が登場し、女が男の慰みものでなく、自分を豊かにする人生を生きたいという趣旨のことを言い、まひろも自分の大きなねが願いを話します。民が文字を読み書きできる世の中をつくりたいと。ききょうは発想にないことを言われ驚きますが、まひろは少しずつでもそれをしていることが誇らしいようでした。しかし、ある日教えていた子が来ず、その子が家で農作業の重労働を親から強いられ、親がまひろに「字を教えるなんて余計なことをするな」「あんたらの慰みものではない」と怒りをぶつけられ呆然とします。民は字を覚えようともしない。まひろの夢にはずいぶん距離があります。

また道長(柄本佑さん)も独裁者となる兄、道隆に無理難題を言われ、下のことなど考えるなと言われます。直秀のような者をうまない政をという道長の初心も、持ち続けることには困難がも大きそうです。道長が自分は何もできていないとつぶやきますが、まひろも同じように思っていることが描かれていました。

二人の初心は変わろうとしない時代の圧力と権力闘争のなかでどうなっていくのか。。楽しみです。

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