映画「11人の賊軍」を観てきました
ストーリーも登場人物の人間模様も見どころたくさんでした
よかったと思うことを3つ書きます
罪人たちの個性と活躍
幕末の倒れる寸前の江戸幕府とそれを倒そうと朝廷を抱えて最新兵
主人公 兵士郎(仲野太賀さん)の所属する新発田藩は幕府軍に隠れて官軍につこうとする 官軍を迎え入れるまでに幕府同盟軍を藩から追い出し平和的に官軍
しかし官軍が来てしまう このままでは藩内で戦になる 幕府同盟軍を追い出すまでの時間稼ぎを罪人にやらせることになり
そこで10人の罪人が官軍を足止めする決死隊とされ、役目成功すれば無罪にされると言われ決死隊が砦を守るという話がすすみます
罪人と言ってもさまざまで辻切の罪、放火人の罪、二枚目故に人の妻に惚れられた罪、僧侶のくせに多くの女性を手籠めにした罪、医学を学びたくてロシアに渡ろうとした罪など個性豊かで一人ひとりキャラがたって面白いのです
巨大な流れに乗るか抗うかが突きつけられる
話は最新兵器をもち圧倒的物量で攻めてくる官軍につくか、古い幕府を守るかの2つの立場の争いが続きます そのなかで新発田藩は間に挟まれ厳しい選択を与儀なくされます 官軍についた新発田藩は官軍と戦った決死隊をどうするのかがラスト場面となりますがここでも大きな流れに乗るか抗うかが描かれていました
また流れに抗う人もはっきりしてきます それは刀で戦おうとする兵士郎とそれをものともせず銃で鎮圧しようという争いにも表れます
罪人たちが自分の特技をいかしながら 大きな力に立ち向かう場面は見どころがあります
違う境遇の主役2人の同じ思いは
主人公は新発田藩の武士の兵士郎(仲野太賀さん)と罪人の一人である政(山田孝之さん)で、二人はまったく違う境遇ながら 実は同じ思いをもつことが描かれます それは「許せない相手にやられてたまるか」という気持ちです
映画のコピーが「くたばれ正義」ですが 正義を口実に罪人や下級武士の命をなんとも考えないものにたいする怒りには人間の真実が見えました
当時の最強の大砲に対し 罪人が使った意外な強力兵器も痛快でした また砦や橋の爆破の映像がすさまじく戦の悲惨さも伝わりました
仲野太賀さんと山田孝之さんに拍手
仲野太賀さんはこの映画で本格的な殺陣を身につけたそうです 朝ドラの「虎に翼」や7ー9月クールのドラマ「新宿野戦病院」にも出演されながらよくこの役をやりきられたと驚きます
また山田孝之さんはこの映画について「誰も悪い人がいない」とインタビューで話されていました
たしかに悲惨な殺し合いがあるのですが誰もが時代の大きな流れのなかで「そうするしかなかった」思いを抱えて生きていることも伝わりました わたしもせっかくいま生かされているなかで人生を味わいたいと思わされました
「11人の逆賊」とても面白い作品なのでおすすめします!